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2019年09月21日

症例33 石灰沈着性腱炎による肩の痛みでお困りの女性

症例




今回は石灰沈着性腱炎と診断され、なかなか痛みが落ち着かず困り果てておられた女性患者様の症例です。





患者様について






K様50歳 女性左肩関節付近〜上腕にかけての痛み(ご本人談)一昨年末、ぎっくり首になって以来左肩〜腕にかけての痛みがずっとある。





数ヶ月前に医院にて診察を受けたところ、石灰沈着性腱炎と診断され、「これはもう治りません。」と告げられ、痛みを抑える湿布や痛み止めのお薬を処方された。





そこから痛みが全く治まらないのでいくつかの治療院を転々とし、「どうしよう、もう治らないのか...」と途方に暮れていた。





そんな折、たまたま知り合いだった妻が当院の話をしたところご興味を持たれてご来院。





所見と西洋医学的見立て





肩関節を診てみると、物を持ったり、腕を挙上する際に痛むとのこと。
しかし、可動域に制限はかかっていないのと、経過の長さより五十肩の可能性は低いと判断。
腕を前からあげた際、170度前後で痛みを感じる。横からあげた際は、90度前後から上に挙げると痛みを感じる。首の検査を行なったところ、首での神経圧迫による痛みの可能性は除外された。





肩関節周囲炎ではあるが、それが石灰沈着によるものなのかまでは不明。といったところでした。
力が入った時に痛みが走るのが辛いようで、日常の生活動作が制限されるのが苦痛なようでした。





私がみたところ、可動域は保たれていますし、自発痛もさほどなかったので、治らないようなものではないと感じました。お医者様に「これはもう治らない」と言われたのがかなり心配だったようでしたので、「これは治りますよ。2〜3ヶ月の治療の中で徐々に痛みは引いていきます」とお伝えしました。





東洋医学的見立て





細身の体格、脈は細めでピンと張っている。舌は痩せて紅め。
その他の症状から、肝臓の血が足りないこと、体から潤いが枯れて熱がこもり気味というのが見えました。やや更年期の体の変化が含まれている可能性も感じました。





肝臓に血が足りないと真っ先に症状が出るのは目と筋肉や腱です。今回も腱や筋肉に栄養と潤いがまわらず、筋張った状態で周囲の組織と擦れやすく炎症を起こしやすくなっていたかと思われました。





治療と経過





胃腸を動かし、肝臓に血を増やし、筋肉、腱に潤いを与え、肩の炎症を抑える治療を行いました。針の本数は3〜4本。
1〜3回目の治療までは治療後1〜2日少しは楽。でもだんだん痛みが戻るというような状態が続きました。4回目の治療以降、目に見えて痛みが減り、生活上の支障がどんどん少なくなってきました。





6回目の治療時、当初の1〜2割程度の痛みにとどまっており、あとは自己治癒力に任せても痛みは引いていくかもというところまできたので、一旦治療を終了。
もし痛みが残るようなら連絡をいただくと形にしました。
その後、調子よく過ごしていただいているのかご連絡はありません。この間7週間ほど。当初の見通しより早く治療を終えることができました。





施術者の思い治療終了時に、「先生と出会ってなかったらどうなってたんやろう」とおっしゃっていただきました。でも、結果的に安心と快適な生活を取り戻していただけたことが何より嬉しいです。





お医者様の「治らない」との言葉にショックと心配を隠せなかったK様。





本当に治る見込みがないのか。それをしっかりと見極め、見通しをお伝えしたところ安心していただけたように思います。





つらいところがある時、人間は落ち込んだり、不安になったりするものです。





その不安をまず払拭し、希望を持っていただくことがまずは先決。
それには段階を踏んだ見通しをきっちりとお伝えできる診察力が大切になる。





それを痛感した症例でした。





【主に使ったツボ】足三里、曲泉、陰谷、曲池


要鍼灸院 とみお院

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