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2020年12月24日

症例56 不眠に悩む女性(50代)

症例




院長の小畑です。今回は不眠をはじめ、頻尿や肩まわりの痛みなどの諸症状でお困りだった患者様の症例をご紹介します。




目次



  1. 患者様について

  2. 西洋医学の観点から

  3. 東洋医学の観点から

  4. 治療

  5. 施術者の思い


 




患者様について





A様 50歳主婦 主訴: 不眠、頻尿で夜に起きてしまう
他に伴う症状:首肩の痛み、左腕のだるさ、左脚のしびれ
半年ほど前よりお子様がご病気になられ、入院されたことがきっかけで、心配をしながらお世話をする日々が続いた。





そんな中、新型コロナで世の中の情勢も大きく変化し、不安が重なる。





3ヶ月前から夜中によく目が覚め、だんだんと早朝3時や4時に目が覚めてしまうようになった。
寝つきも悪くなり、半月ほど前に精神科に通院。眠剤を飲みながら眠る生活をしている。





肩や背中の痛みと、左腕の痛み、左脚のしびれも出てきてつらい。顔が熱く感じ、汗をかく、寝汗をかいたりすることもある。このまま眠剤を飲み続けるのは不安もあり、来院に至った。











西洋医学の観点から





不眠には
入眠障害(寝つけない)中途覚醒(夜中目が何度も覚める)熟眠障害(眠りが浅い)早朝覚醒(朝早く目が覚めてしまう)
などのパターンがあります。
今回のパターンは熟眠障害、中途覚醒から早朝覚醒、場合によっては入眠障害も表れるといった形で全ての型が含まれています。多くの不眠のケースで様々な型が混在しているパターンが見受けられます。









不眠になる要因を探っていくと...
●眠りが悪くなったタイミングが、明らかにご家族の不調後であること。●それまでは眠りにあまり問題がなかったこと。●のぼせや汗が出る症状があること。
以上のことから推測としては、
年齢的なタイミングとホットフラッシュが起きていることから更年期の症状が出ていること。更年期による精神不安や自律神経の不調が起きやすい時期であること。





ご家族の体調不良による心配がストレスになり、自律神経の不調(交感神経の高ぶり)を生み出している可能性があること。
以上2つの事が考えられました。







東洋医学の視点から





脈は細くひきつり気味。舌は淡く暗めの色。苔がところどころ剥がれている。
のぼせ、頻尿、胸やけ、吐き気、不眠、不安、眼精疲労、ドライアイ
脈、舌、顔色、上記症状、腹筋の緊張具合、ツボの反応などから総合的に考えてストレスと女性ホルモンのバランスが変わり始めていることで熱がこもり気味であることおもに肝臓と心臓に血が足らず熱を持ち気味であると考えました。





(不眠や不安の症状がある時は東洋医学では特に心臓に異変のある時です。
肩こりや眼精疲労、ドライアイは肝臓に血が足りない時、また肝臓が熱を持っているときに出る症状です。)
頻尿は体の冷えでも出ますが、Aさまの場合、心が落ち着かず不安がおさまらないことから、「トイレに行っておいたほうがいいかもしれない」という不安からくる頻尿である可能性が高いと考えました。







治療





1診目
不安と不眠がメインの症状であり、
東洋医学的には肝臓と心臓に血を補い、そこにある熱を冷ますことで、
主訴の不眠を始め、頻尿や不安、肩や背中の症状も改善する可能性があると考えました。





そこで使ったのが右の前腕の内側のツボ。(内関)これは心臓にある熱を冷ますため、そしてそれにより不安や不眠を和らげるために使いました。
もう一つ使ったツボが右足のツボ。
これも心臓や肝臓の熱を取るツボとして2つのツボ使いました。
足の内側、側面にあるツボ(然谷)と親指の付け根付近にあるツボ(行間)を使いました。
しかし、A様が肩や背中の痛みを訴えられたため、一度返し針(状態を鍼を打つ前に戻す処置)をして、膝の内側のツボ(陰谷)に鍼をしました。





この処置により肩や背中の症状は落ち着き、初診の治療を終了。
2診目(1週間後)
一診目のあと2日ほど肩や腰に痛みがあったそうですが、その後痛みがなくなり調子が良くなったそうです。





睡眠も夜に目が覚めてもそこからすぐに寝付けるようになったそうでした。
まずまず良い方向へ向かい始めたなという感じでした。
2診目は1回目に使った内関と陰谷のみを使用。
3診目(さらに1週間後)





左肩と左腰に痛みが断続的に出るのと、夜2回ほど目が覚めるということでした。





当初ほど眠れないことはなく、改善途上という感じ。
2回目の施術の作用が微妙だと感じたので、少し施術に改良を加える必要がありました。
Aさまのお体は一つのツボに対してゆっくりしっかりと働きを発揮していくタイプ。
二箇所のツボでもまだ刺激量が多い可能性があると判断し、右の内関のみで治療をしてみたところ、脈の仕上がりも良く、肩や腰の痛み、左腕の痛みも落ち着いたので、一箇所のツボで様子をみてみることに。
4診目(2週間後)10日ほどは痛みもなく、睡眠にも問題がなかった。ご来院される4日ほど前より少し寝つきが悪くなった模様。
でも少し気持ちの緊張を強いられるような出来事があり、ご自身でもプレッシャーを感じておられたのでその出来事のせいであれば大きな問題ではないはずと判断。
引き続き同じツボで治療。
5診目(3週間後)寝つきも悪くなく、夜一回目が覚めることがあるという程度。





肩や腰、腕や足の痛みや痺れもあまりなし。痛みが出ても1〜2日で引いていくとのこと。





6診目(4週間後)その後調子が維持できていたようなので、一旦治療をご卒業。





今後もストレスのかかる状況はあるかもしれないので様子を見ながら調子に異変がある時は早めにメンテナンスに来ていただくよう伝えました。







施術者の思い





A様は自律神経の乱れが起きる要因がはっきりとしているタイプでした。





このようなケースでは改善に向かいやすい傾向があります。要因がハッキリしている分、今後お体に異変がある際も色々と気をつけるポイントを意識していただきやすいです。
しっかりと診察によりお体に起きていることを理解していただき、気をつけるべきポイントを把握していただいたことで不安も和らいだケースだったと思います。





症状の原因がわからない時、人は誰でも不安になります。そこを明らかにするのも私たち術者の役目だと感じました。


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