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2021年02月20日

症例62 五十肩の痛みで目が覚める女性

症例


こんにちは!藤森です。





今回は五十肩で肩を動かす時の痛みと、夜間就寝時のうずきで目が覚める症状でお困りの患者様の症例です。




目次



  1. 患者様について

  2. 西洋医学的見解

  3. 東洋医学的見解

  4. 治療方針

  5. 治療

  6. 施術者の思い


 




患者様について





H様 50代 女性 パート勤務





来院される3ヶ月以上前からだんだん肩が痛くなり、病院など様々な治療を受けたが、痛みが治まらず、むしろ痛みと可動域の減少が不安になり、当院に来院されました。







西洋医学的見解





可動域が、前方挙上(肩を前に挙げる動作)が100°、側方挙上(肩を横から挙げる動作)も100°しか挙がらない。





結帯(後ろでヒモを結ぶ動作)、結髪(髪を後ろで結ぶ動作)がともに痛くてできない。





2~3時間おきに寝返りした際、痛くて目が覚める。





といった典型的な「五十肩」の症状がみられました。





また、五十肩は回復過程が3つあります。





炎症期…初期の状態で肩の筋肉が強く炎症を起こした状態。肩を動かすと、とても痛い。夜間に痛みで目が覚める。





拘縮期…筋肉が固まり、可動域がほとんどなくなる。筋肉の炎症が引き、夜間に痛みで目覚めにくくなる。肩を動かすと痛みはあまりないが、固まってほとんど上に挙げられなくなる。





緩解期…筋肉の固まりが減り可動域が少しずつ回復していく。





以上3つがあります。





五十肩は自然治癒だと最低でも1年前後、長いと数年かかることがあります。





こちらの患者様は発症から3ヶ月以上経っても、症状から炎症が引ききっていないと考えられます。





環境や五十肩の程度にもよりますが、通常3ヶ月以内で炎症期は終わることが多いです。H様の場合は、夜間痛や動作時の痛みなどがあり、炎症期がまだ続いていると判断しました。







東洋医学的見解





脈は沈んでいて細く、目や肩に行く血流があまりよくない反応がでていました。





舌はやや淡いピンク色、舌のまわりに歯型がある。





寒がりで足の冷えがある。肩こりや目の疲れがある。





などの情報から、身体を温める機能が低下したことで、胃腸の消化吸収の力が弱まり、栄養のある血があまり作れなくなっていると判断しました。





栄養のある血をあまり作れないと、筋肉や腱の柔らかさを維持しにくくなります。





筋肉はタンパク質や糖質などの栄養をもとに、古くなり硬くなった筋肉を新しく柔らかい筋肉に常に作り変えています。





筋肉や腱が硬くなった状態で肩関節を動かすことで痛めて炎症を起こしてしまい五十肩になっているのだと推測しました。







治療方針





五十肩の治療において大事なことは、炎症期と拘縮期を早く終わらせて緩解期へ移行できるようにすることです。そのために…





胃腸を温め消化吸収をしやすくして栄養のある血を作りやすくする…足の甲にあるツボ、アキレス腱内側付近のツボ





筋肉に栄養のある血を届けやすくする…膝の内側にあるツボ





以上を主に使い治療を進めていきました。







治療





来院当初は炎症が強く出ていたため、治療頻度が多い方が炎症が引いて痛みが治まりやすいと判断して、週2回の来院を提案しました。その際、1カ月間定額で通い放題になるサブスクリプションメニューにて来院いただきました。





1回目 メインの治療方針のツボに肩の筋肉自体の血流をよくするツボを追加した。施術後やや可動域が上昇。前方挙上100°→120°、側方挙上100°→120°





2回目 可動域は前回同様120°をキープ、前回同様の施術で前方・側方挙上ともに120°→140°へ。夜間痛は施術の次の日からは感じなかった。





3回目 夜間痛は止まっている。可動域は前回の状態をキープ。施術後、前方挙上140°→150°、側方は変化なし。





4回目 夜間痛はなし。前方挙上150°、側方挙上160°まであがる。





5回目 前方140°、側方160°で挙上時の痛みはほとんど無くなってきたが、その代わりに強張りが出はじめた。夜間痛や動作時の強い痛みが引き炎症期から拘縮期に移行しつつある。ここまで約2週間。





6回目 可動域は前回同様。拘縮は回復過程で必要なものだが、拘縮の程度が軽く済むよう、方針通りの施術にストレッチの指導なども交えて行った。





7~9回目 可動域は同程度だが、徐々に拘縮が進みほぼ完全に炎症期が終わり拘縮期へ移行した。ここまで約3週間。





10回目 前方挙上130° 側方挙上160° 拘縮が進み、やや筋肉につっぱり感が出てきた。ここで1カ月間の通い放題の期間が終了した為、次回からは10日に1回の頻度に変更。





11回目 前方挙上120° 側方挙上140° 拘縮が進み切った。





12~13回目 前方挙上140° 側方挙上170° 拘縮期から回復期へ向かい始めかなり可動域が改善。経過が良好な為、頻度を2週間に1回へ。ここまで約2カ月。





14~15回目 前方挙上150° 側方挙上170° 可動域の改善が進み筋肉の張り感がかなりなくなった。





16回目 前方挙上160° 側方挙上170° 可動域は順調に回復。





17回目 前方挙上170° 側方挙上175° 可動域はほぼ改善。日常生活でもほとんど気にならない。ここまで約3ヶ月。





ここまで来ると日常生活では、ほとんど支障は出なくなります。緩解期の終盤にさしかかっているので、残りの少しの可動域は自然に回復していきます。





五十肩の治療としては通常はこれで終了になります。





その後は患者様のご希望でメンテナンスという形でご来院頂いています。







施術者の思い





五十肩になられた患者様は長く苦しい道のりを過ごされることが多いです。





しかし施術をすると、H様のように3ヶ月ぐらいで山を超えられる方がほとんどです。





施術するしないで「倍以上」期間が違うということを皆様にも知っていただけたらなと思います。


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