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2022年02月04日

症例78 顔面神経麻痺に悩まされていた男性

症例


院長の小畑です。





今回は顔面神経麻痺でお困りだった男性患者様の症例をご紹介いたします。




目次



  1. 患者様について

  2. 治療回数は?

  3. 治療頻度は?

  4. 最終的な仕上がりは?

  5. 鍼の本数は?

  6. どういう見立てだったの?

  7. どんな鍼をしたの?

  8. 東洋医学的見立て

  9. 術者の思い


 




患者様について





O様





男性・46歳





会社員





主訴:右側の顔面神経麻痺、顔面けいれん





これまでの経緯:8年前に一度顔面神経麻痺を起こした経験がある。





今回二度目だが、すでに発症から3か月程度経過している。





発症してから大学病院を受診。8日間入院し、プレドニン(副腎皮質ステロイド剤)による治療を行った。その後2か月ほど大学病院に通院しながらお薬を処方されてきた。





状態としては40点柳原法という40点満点で麻痺の状態を測る指標によると24点程度で中程度麻痺が残るレベル。





病院側には、





「西洋医学の観点からはできることはやった。あとの麻痺は残ってしまうかもしれない。あとは東洋医学などでアプローチしてみては?」





と言われたとのことでした。





そこで今回は人づてに話を聞いて当院にご来院されたという経緯でした。







治療回数は?





8~9割程度の回復までに徐々に治療間隔を空けながら12回ほど通院いただきました。





その後も1~2か月に一度の間隔でメンテナンスがてら通院されています。







治療頻度は?





最初から9回目あたりまでは週に1回の通院をしていただきました。





改善が進んできた10回目あたりから2週間ごと→3週間ごと→4週間ごとと治療間隔を空けていきました。





通院するなかで徐々に40点柳原法での点数も上昇していきました。





4回目→30点





9回目→34点





11回目→36点





13回目→38点





というところまでいきました。









2診目↑









3診目↑









4診目↑









5診目↑









6診目↑









7診目↑









8診目↑







最終的な仕上がりは?





2回目の顔面神経麻痺ということで、10割完璧とはいきませんが、9割以上の回復はできたのではないかと思います。





治療を進めるごとに右側目尻の下がりと右側口角の下がりが目立たなくなり、ほうれい線が左右対称になりました。





またこれは当初目標としたことではありませんが、肌ツヤがどんどん良くなり、治療を重ねるごとに若返った感じもしてきました。





これは胃腸の働きを高め、体力を補うこと、体の潤いを増す治療をしたことで若返りの効果も生まれたのでしょう。





比較的少数の鍼による治療で劇的に若さも引き出してくれる例になったと思います。





通常生活には問題なく、表情にも問題はありません。





好きなラーメンをすすることもできるようになったとのことです。





残りの1割は疲れると目じりがやや重く感じてきてしまうとか、やや口が閉めにくくなるというように、疲労とともにやや症状が現れるといったところです。









9診目↑







鍼の本数は?





体質改善に2~3本(足と手のツボ)





顔面部に3本ほど







どういう見立てだったの?





顔面神経麻痺は様々な要因が考えられますが、主に、最初に疑われるのは、ウイルスによる感染によって顔面神経が侵されてしまい、顔の表情筋をつかさどる顔面神経周辺に炎症を起こし、神経機能が低下してしまうというパターンです。





その他の原因としては西洋医学的には原因不明とされてはいますが、一般的にストレスや過労が原因であることが大多数です。





O様の場合は主に体が過労気味になっていることが原因と考えられました。





自動車を運ぶトラックの運転手というお仕事をされています。





非常に朝が早く(起床は夜の2時半など)睡眠が短くなりがち。





仕事も非常に神経を使うお仕事で、心身の消耗が多い。





小さなお子さんがいらっしゃることで、ご家族への気遣いも多い。





などが身体の過労を引き起こしていた。





過労により、自律神経を介し、特に顔面神経機能の異常を引き起こしてしまったと見立てました。







どんな鍼をしたの?





過労を改善するため、胃腸の働きをよくして栄養をしっかりと細胞内に取り込み、神経機能や筋の機能が回復しやすいようにはたらきかけていきました。





そのために足の甲のツボに1本。





右手の甲あたりのツボに1本。





また患部の筋の働きを活性化するため、顔面部に3本ほど鍼をしました。







東洋医学的見立て





※この項目は専門的な内容も少し含まれるため、ご興味のある方だけお読みください。





脈:右内側に緩ベースに細混じり、左内側に緩ベースに際混じり





左右の尺位内側沈位に弱脈





舌:紅暗、少津





腹診:臍の右側に縦の緊張あり





随伴症状: 食後の眠気、倦怠感、疲れが取れない





右内側に緩脈、尺位内側に沈弱脈が出ていることから水穀の運化や化精ができておらず精が不足し、腎精不足と脾の気虚が起きている。生活から考えると、日内リズムのずれで夜に動いていることや睡眠不足、仕事の心労などの過労が脾胃の機能を低下させ、腎精不足(腎の陰虚寄り)を招いている。とみた。





水穀の運化・化精・胃之気の補、健脾などを考え、右衝陽





腎の陰虚・腎精不足を考え、右然谷。





(途中で右太谿、衝陽から湧泉への透鍼に切り替えた)





腎精不足から肝血の不足→肝気鬱結→肝風内動して内生風邪が陽明大腸経を疎滞し顔面神経に麻痺を引き起こしたとの流れを考えた。





陽明大腸経を疎通し、内風を抑え、顔面神経の神経回復を促すためと、陽明経を介して胃腸への補を行う目的で





右合谷(途中、右行間に切り替えた時期もあった。)





顔面部の虚がある部分に補の手技で刺鍼した。





(太陽、地倉、下関、頬車など)







術者の思い





顔面神経麻痺は一度なった経験のある方は、再びかかることもあります。とくにO様のように過労が原因の場合、疲れがたまると症状が出てくることは考えられます。





現在も1~2か月に一回お体のメンテナンスに訪れられています。





当院ではこのように症状の原因によって、完全な卒業を目標に治療していく場合と、定期的なメンテナンスをおすすめする場合とがあります。





O様のように日常生活の中で起きる疲労が原因などの場合はある一定期間ごとのメンテをおすすめしています。




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